Modern Age Idol

ハロプロ/AKB/原宿駅前パーティーズ/ニコモ/子役。たまにアイドル業界のことについて考えます

アイドル運営を劇的に改善するキーワード『ゼロの瞬間』とは

アイドル運営のみなさん、こんにちは。 

ネタではありますが、もしこれを読んでくださっている方の中に、「本当にこの子たちを売り出したいんだ」という熱いパッションをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご一読下さい。

アイドル運営のみなさんは日々、売上上がらないかなーとか、次のCDオリコン5位にいれなければとか、あのメンバーと××したいなーとか、あの厄介ヲタ殺してー、など色々考えておられると思います。

大変ですよね、アイドルを売るのって。 

少しでも目を離せばファンとつながってるメンバー、現場に出れば厄介ヲタばかり、給料は低いし、休日返上で、今すぐにでも首をくくりたいですよねわかります。

私はしがないアイドルファンですが、運営のみなさんの気持ちになって微力ながら考えてみました。

ファンが持っているのはサイリウムよりスマートフォン 

f:id:ikethin:20131110223947j:plain

ところでアイドル運営のみなさんは、webって知ってますか?

今読んでいるこの文章もwebです。

 みなさんはどうやってこの文章に辿り着いたのでしょうか?

ツイッターで流れてきた?誰かが教えてくれた?

何が言いたいかというと、読ませたい、知らせたいことがあるなら、伝える努力をしろということです。

この情報砂漠のなかでは、ファンに知らせなければ読まれもしないし、知られもしないということです。

読まれない→ライブの情報知らない→もっと言うと存在すら知られてない→売れるわけがないのです。

Twitterを頑張っている場合じゃない

アイドル業界、芸能事務所の方々は一様にして、このwebの側面が他業界より120周くらい遅れています。古臭いデザイン、放置されたリンク切れ、読みづらいフォント、いつのだよって感じのCGM など。

今ファンが手に持ってるのは石器ではなく、スマートフォンです。

私たちが今サバイブしているのはジャングルじゃなくて、嫌というほど大量の情報洪水の中なのです。今すぐHPのデザインをリニューアルしましょう。

スマートフォンでも見やすくするのは当然です。デザインはアルバイトではなく、外部のプロに委託しましょう。50万もあれば、今よりマシになるはずです。ファンは本当に「いいね!」と思ったときしか「いいね!」しないのです。

あと最近良く見かけるのが「twitterの更新めっちゃ頑張ってる系運営」です。だれもあなたのツイートや、怒涛の賞賛リツイートを読みたくありません。

twitter更新しまくりでドヤ顔している場合じゃありません。田舎のお母さんが泣いてます。

twitterというのはそのメディアの特性上、リアルタイム性が重視されます。「今、なにをやっているのか」が大事であって、2ヶ月先の情報をツイートしても意味がありません。twitterを更新するより、自分のところのサイトを丁寧に細かく更新しましょう。

まずは決まってない日のスケジュールを早く確定させることが、ファンを呼び込む秘訣です。

 

さて、もちろんweb面の強化は重要事項の一つですが、やはりそれだけではダメです。

あなたのところのメンバーが、パンツ丸見えで、鼻くそほじりながら握手してるようじゃ、さっぱり売れません。

今日の本題はアイドルをどうやってブランディングして売るか、ということです。

アイドルはコンセプトよりも接触が大事

f:id:ikethin:20131110224143j:plain

そもそもブランディングとは、数値では測定できない、目に見えない価値を創出、向上させることです。

アイドルのブランディングというと、ももクロの「週末ヒロイン」や、AKBの「会いに行けるアイドル」など、どうしてもコンセプトベースの話になりがちです。

でも気をつけていただきたいのは、間違っても「空」をコンセプトにCAの格好させたり、「エコ」をコンセプトに開墾をさせたりしてはいけないということです。

AKBやももクロの運営にあって、みなさんにないものは何でしょう。

豊富な資金力?劇場?有能なマネージャーやプロデューサー?メンバーの顔?実力?

どれも違います。

AKBの初期の写真を見たことがありますか?

売れない子役劇団よりひどいです。板野先生をみてください。

多少の違いはあれど、売り物の条件は同じです。売れるかどうかは運営の腕次第です。

アイドルにおける「真実の瞬間」とは?

大切なのは「真実の瞬間」です。それはファンとアイドル、ファンと運営の接点のことです。

紹介したいのはGoogleが2010年に発表した「Zero Moment Of Truth(ZMOT)」という消費行動の概念です。

消費者が商品と接するポイントには3つの「瞬間」があるといいます。

第一の瞬間は「店頭」です。ほとんどの場合、消費者は店頭で見つけてわずか3秒~7秒でその商品を購入するかどうかを決めるそうです。

第二の瞬間は「家庭の中」です。ここではそのブランドを継続的に使うかどうかが決定されます。消費者の期待に応えられなければそのブランドは乗り換えられます。

そしてZMOT、ゼロの瞬間です。これはオンラインを指します。調査によれば、消費者の実に84パーセントが事前のオンラインチェックで購入するものを決めているそうです。

オンラインは無視できないチャネル

握手会のたった10秒そこらの時間で、他のアイドルグループと異なるブランド体験を与えれば、他と差別化を図る大きなチャンスです。だから握手会やファンとのコミュニケーションの場をないがしろにしてはいけない。今のアイドルはファンとのコミュニケーションなしでは生き残れないのです。

そして第二のポイントは生活の中です。ファンはアイドルと会ってないときもCDを聴いたり、ブログをチェックしたりしてアイドルと接しています。ここではファンがそのアイドルのライブに継続的に通うかどうかが決まります。

継続的に満足度の高いファンサービスを提供し続けることが出来れば、ファンはついてきます。また他のグループと比べない忠実なコアファンが生まれます。このコアなファンがとても大事です。

そして最後のポイントはオンラインです。

今のファンはライブに行く前に必ずオンラインでそのグループをチェックをします。なぜならライブに行って無駄足になりたくないからです。なのでライブをする前にファンの間ではグループ同士の比較が始まっています。いいライブをすればいいだろう、という考えだけではダメなのです。

現実をよく見て下さい。ファンの人達が本当にほしがってるのは、入場特典のチェキ無料券ですか?それとも逆ワンマンライブのチケット(100万円)ですか?

どれも違います。

それらは明日の売上は作るかもしれませんが、一年後の売上は作れません。

もっと長期的な視点が必要なのです。

 最後に

ファンがアイドルにつける文句のほとんどは、運営者からすると腹ただしいものかもしれません。オタクはうるさいし、臭いし、キモいし、嫌になるのも分かります。

ロリコンの言うことを全部聞いていたら、いつのまにか託児所を運営させられかねません。

ただ話を聞く姿勢は持ったほうがいいと思います。相手の話に耳を傾けるということです。無駄に怒らせる必要はないのですから、笑顔で話を聞いて、その進言に感謝しましょう。

彼らはそれで喜んでお金を払います。彼らは特別扱いされたがっているのです。気持よくさせてあげましょう。

みなさんが大切に育てているアイドルが売れることを願ってやみません。

関連記事