Modern Age Idol

ハロプロ/AKB/原宿駅前パーティーズ/ニコモ/子役。たまにアイドル業界のことについて考えます

ドラマ24「なぞの転校生」を見て

最終回から一週間くらい経ってしまいましたが、テレ東ドラマ「なぞの転校生」全話見ました。

ドラマ24「なぞの転校生」:テレビ東京

 岩田広一(中村蒼)と香川みどり(桜井美南)が不思議な流れ星を見た後、山沢典夫(本郷奏多)という不思議な少年が広一達のクラスに転校してきた。広一の隣人、江原正三(ミッキー・カーチス)の孫だと偽っていたが、実は典夫はヒューマノイドで、モノリスという謎のアイテムを使いこの世界の人々を家来にし、D-8世界から逃れてくる王妃(りりィ)や姫のアスカ(杉咲花)達を迎えようとしていた。やがて王妃達が到着、アスカも広一たちの学校に転校した。そんな中、典夫が家来にした人々に次々に異変が起こり操れなくなる。わがままな王妃の態度に切れ、D–8からの家来たちもついに王妃の元を去った。モノリスの残量も少なくなり窮地に陥る典夫。ある日皆でピクニックに行き束の間の幸せを感じたその時、王妃が暗殺者に刺された。王妃は治療を拒否し、広一とみどりに全てを告白した。人間より高い知能を持つ物質マルスのこと、マルスから生まれたモノリスのこと、そしてこの世はパラレルワールドで、自分たちのいたD-8世界がどのように滅びたのか。全てを話すと、王妃は静かに息を引き取るのだった。

なんのこっちゃと思うかもしれませんが、SFです。あまりSFは好きではないんですが、このドラマとても面白かった。(元々は1967年に小説として発刊され、1975年にはNHKで連続ドラマとして放映されている)

 

主演は中村蒼くんと本郷奏多くん、そしてこの桜井美南さんです。

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スターダストプロモーションで村中暖奈 (むらなか かんな)として1年子役してたらしい。女優としては新人さんなんですが、この子の演技がすごくよくて、最終話まで見ちゃった感がある。引き込まれます。

 

最終話がとてもよかった。

王妃(りりィ)が亡くなりアスカ(杉咲花)の命もわずかだと判明。そんな中、公園で映画の撮影をする岩田広一(中村蒼)はじめSF研究室員たちは、アスカと山沢典夫(本郷奏多)、香川みどり(桜井美南)を呼び出し映画に出演してもらうことに。その脚本はまるでアスカたちのことのようで…。やがて夕焼けで美しく空が染まる中、撮影がスタートする。

 

その翌朝、アスカと典夫は突然転校してしまう。

公園で映画の撮影のシーン。香川みどり(桜井美南)が山沢典夫(本郷奏多:アンドロイド)に告白するシーン。ここが長廻しのシーンなんだけどとても印象的。以下書きおこし。

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香川「ねえ山沢くん。私山沢くんのこと、、」

山沢「僕はアンドロイドなんだ。」

香川「なにそれ。からかうのはやめて。」

山沢「アンドロイドだって夢は見る。でもそれは君たちのように眠ってる間にすることではない。今この瞬間にも、僕の頭のなかでは情報の整理整頓やバグの修正がめまぐるしく行なわれていて、それを僕らはアンドロイドの夢と呼んでいる。未来に夢を描くことだってできる。例えば世界が平和でありますようにとか。でもこれは夢じゃない。単なる言葉だ。僕の頭のなかにあるAIが状況に応じて機械的に繰り出してくる言葉にすぎない。だから、僕の話す言葉は単なる言葉であって、すべて嘘なんだ。」

香川「そんな話信じられないよ。」

山沢「本当さ。この『本当さ』という言葉。この『本当さという言葉』と言うフレーズ。この『本当さという言葉と言うフレーズ』というセンテンス。こうして喋ってること自体がプログラムなんだ。何を言われても、どんな目にあっても、自分がどんなに悲しい思いをしても、苦しい思いをしても、つらい思いしても、嬉しくても、楽しくても、幸せだと感じても、それは本当の感情ではなく、プログラムされた結果のリアクションであり、悲しい、楽しい、嬉しい、苦しいという思いを、いくら心の中に抱いても、そこに心はなく、そういう言葉をAIがケースバイケースで判断し、選択し、音声化してるだけなんだ。

君はきっと僕のことが好きなんだろ?そんな君を前にするとといると、僕も君のことが好きな気がしてくるし、なんか胸がドキドキしてくるし、愛してるという言葉を使ってみたくなるし、君を抱きしめたくなるし、キスしてみたくなる」

香川「それだけのことを感じるなら人間と同じよ。あなたには心があるのよ。」

山沢「(胸に手を当てて)僕には心臓がない。胸がどきどきするって言ったらそれは嘘なんだ。でもAIはそういう嘘をつき、僕に喋らせようとする。

香川「私、好きな人がいたんだよ。でも山沢くんにあってから貴方のことが気になって仕方がないの。初めて会ったとき、あなたが弾いてくれたときからピアノの曲をきいたときから。」

山沢「ショパンの雨だれ」

香川「あのときから、、」

山沢「それは僕も同じだよ。あのときから、いや、日曜日に君から花をもらったときから、君のことが忘れられなかったよ。」

香川「覚えていてくれたの?」

山沢「もちろん覚えてる。忘れるわけがない。。。

ああ、ダメだ。結局、つまり僕は、君の言葉を聞いて、こういう風に答えるようにしか出来ていないのです」

香川「私だってあなたにそんな風に言われた、こんな気持ちになるようにしかできてません。人間だって嘘くらいつくわ。

 (香川が山沢を抱きしめがら)

風が気持ちいい。」

山沢「うん」

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文字起こしたらなんのこっちゃ分かりませんが、機会があれば是非見てほしい。

岩井俊二脚本、長澤雅彦監督によるドラマで映像美的にも、音楽的にも◎

挿入歌のヘクとパスカルの「風が吹いている」はCD欲しい。

 

なぞの転校生:テレビ東京オンデマンド:テレビ東京

なぞの転校生 Blu-ray BOX(5枚組)
 

 

 SFの名著といえばこれ

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

 

 王女役の杉咲花さんも透明感があってとてもよかったです。

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ぐっさんと出てるCookdoのホイコウロウのCMの子です。

 

 


前奏曲 作品28の15「雨だれ」 ショパン - YouTube