Modern Age Idol

ハロプロ/AKB/原宿駅前パーティーズ/ニコモ/子役。たまにアイドル業界のことについて考えます

恋愛のコスパが悪いといち早く気づいたのはアイドルヲタクだった?

gumi国光さんが岡田斗司夫さんの本をベースにツイートしてた内容が面白かったのでメモ。

岡田斗司夫「ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く」読了〜 2011年に出した「評価経済社会」は、かなり未来を予想した名著だったけど、今回の本はそこまでの大作ではないけど、色んなインサイトがあって面白かった!

以下、国光さんのtweet

「第一印象至上主義」というのは、最初に感じた第一印象至上主義や、その時に起こった感情を絶対視してしまうこと。例えば、誰かのツイートを見てカッとしたら、そよカッとした感情を肯定する情報ばかり集めるようになる

「考えるより探す」は、自分で回答を考えるのではなく、大勢の意見から、自分にあった意見を選ぶようになった 

極論すればもうすでに「ニュースが真実かどうか判断する」ことはたいていの人にとって重要ではなくなってる。フェイクニュースを受け入れることが「文化」になりつつある。「文化」は常に「真実」の上位に位置する。僕たちは、「どの文化を信じるか」を選択している。自分の取り入れたい文化を選択する

ARグラス時代はそれぞれの人が「自分の解釈で世界を見る」ようになる。ありのままの現実を見るより、自分のみたい世界を見るようになる。

すごく魅力的な相手だったら本気で好きになれるけど、それほど魅力的とは思えない相手と付き合うのはお金や時間の無駄。彼氏/彼女は欲しいけど、恋愛は「コスパが悪い」 

アニメやゲームなど全てのバーチャルキャラクターは、AIによって自律的に行動するようになる。

10年後、恋愛はノスタルジーになり、リアルに恋愛しようという人は一部の物好きになる

ファクトなどない、オピニオンがあるだけだ

膨大な情報に振り回され、ファクトチェックもできない僕たちは、どう行動するでしょうか。「誠実そう」とか「はっきりモノを言い、決断力がありそう」とか、結局キャラクターで政治家を選ぶことになる

ファクトではなくオピニオンしか存在しない世界では「言ったもん勝ち」なのです

恋愛はコスパが悪いという最近の若者の発言は、リアリティショーやポルノ動画が増えて自分が体験しなくても体験した気になれるようになってきたから。自分でする恋愛よりも恋愛気分に浸れる。これがコスパということだと思うな。

eSportsも同じ。自分でプレーするより人のプレーを観るほうが楽しい。リアリティショーやeSportsのインフルエンサーがスターになる理由はここ。今後は多くの領域でこういった現象が起こる。今でもこうならVR時代になるとどうなるんだ?!w

自分で実際に体験するより、人の体験を追体験して体験した気に浸る方が遥かにコスパが良い。自己啓発系サロンも近しい感覚。

意見も自分の言葉で語るのではなく、近しい意見をネットで探してツイートする。VRなどでネットでの体験の密度が高くなってくると実際の体験のコスパがどんどん悪くなってきて、人の体験の追体験を選ぶようになってくる。つまり自分の意思がインターネットミームに混じってくる。その時ヒトとAIは混じる

イケメンや美女と普通の人の恋愛コスパは全く違う。コスパが悪いと自分で恋愛をしなくなる。VRで自分のなりたい外見になれた時、恋愛のコスパはどうなるんだろう?

 

恋愛のコスパが悪いというのは少し前から言われてたことですが、恋愛感情の代替として恋愛リアリティーショー(テラスハウス・オオカミくんなど)が視聴されているというのが面白い視点だなと。確かに恋愛リアリティーショー見る人増えてますよね。自分も見ますし。たしかにテラハを見るだけで恋愛の機微みたいなのはなんとなく分かりますし、オオカミくんを見れば青春時代の恋愛を思い出して甘酸っぱい気持ちになります。上の世代からすると「そんな頭の中で恋愛しないでリアルで経験しなさい」ということだと思うんですが、実際よくよく考えてみると、現代においてリアルとヴァーチャルの世界って境界線がかなり曖昧になってます。スマホが体に組み込まれている。脳の意識をスマホが代替しているといっても過言ではない。そんな時代において、実際時間を使って人と会って、ときに傷つきながら成長していく、というのはコスパが悪い。そのとおりだと思います。結局幸せを感じるかどうかというのは脳内で快楽物質が出てるか出ないかの違いなので実際に経験しなくてもバーチャルでその快楽物質が出るなら 、わざわざ経験する必要ないわけです。なのでちゃんと現実の世界で恋愛しなさいという考えを持つ人は10年後には減り20年後にはいなくなっているかもしれません。いや、別に現実で恋愛をする人はすればいいと思うし、しなくてもいい人は無理に恋愛する必要はないんじゃないか、そういう多様な選択肢が用意されている未来が希望なのでは、と思います。子どもの数が減るじゃないかという反論もありますが、子どもは愛し合った「結果」であって、子どもを生むことを目的に生きる必要はないかな。子孫を残すために生まれてきたというのは遺伝子の言い訳であって、我々が遺伝子の乗り物であることを否定できる唯一の機会は子どもを生むことの拒否権を行使することであると思います。子どもが減った分はAIやロボットで回収すればいいじゃないですか。お釣り出ると思います。

で無理やりアイドルの話につなげるんですが、恋愛のコスパが悪いといち早く気づいたのは我々アイドルヲタクでした。いわゆる疑似恋愛。疑似なので本当の意味で傷つくことはないし、お金を払って恋愛感情を得られます。自分自身を振り返ってみると確かにガチ恋のときは恋愛感情に近いものを抱くし、某ステージで某メンバーから至近距離で指差しをもらった日には、正直脳内射●です。いわゆる「バキバキにキマった」「ガンギマリ」というやつ。 これは個人的な体感値ですが、正直セックスよりも脳内に出てる快楽物質は多い気がします。なので毎週現場に通ってしまうのは仕方がありません。アイドルヲタクって世間的にはコスパの悪い人種(セックス出来ないのに金を払ってる云々)だと思われていますが、自分の周りを観察する限りは一般人よりもコスパにうるさい人が多い印象です。想定していたものが(レス・濃厚接触)が得られなければ好きな対象であってもクソミソに罵倒する人いますからね笑 そもそも期待値が高いわけです。コアな客層なので味にうるさく、だからこそオタクを満足させられない運営はクソだと叩かれます。

国光さんの話に戻ると、そういうのもVRで代替されるのではないかということですが、未来のオタクは現場に行かず、在宅ですべてが完結するのは割と遠くない未来の話だと思います。VRで握手会、VRでライブは普通に想像できます。AIの進化によってそのうちアイドルは生身の人間ですらある必要はなくなるので、今回のNGTのような問題も起こらなくなるでしょう。