Modern Age Idol

ハロプロ/AKB/原宿駅前パーティーズ/ニコモ/子役。たまにアイドル業界のことについて考えます

アイドルポップスの聴き方(注意:ハロプロに限る)

パクリかリスペクトかという議論は別にして、ハロプロの楽曲には参照機能がついているということについて、今日は書いていきます。ファンの中では割と有名な話ですいません。*1

ちょこっとLOVE / プッチモニ

この曲のイントロはセックスピストルズの「GOD SAVE THE QUEEN」のイントロをmore陳腐にした感じ。曲が始まってからはスカパンクなんですがね。



乙女パスタに感動 / タンポポ

この曲はBEATLESの「Getting Better」の入りから、ブライアン・メイばりのギターソロにつなげるという。永井ルイさんによるブリティッシュポップアレンジ!ハロプロの数ある曲の中でもTOP3に入る名アレンジです。



ファイティングポーズはダテじゃない / Berryz工房

このビーチボーイズ的なサウンズとコーラスワーク。最高です。そしてこの複雑な符割りと、メンバーの絶妙な歌割り。もはやプログレちっくやん。この曲のベースは是非イヤフォンかヘッドフォンで聴いてほしい。好きな人は好きなベースだと思う。そしてこの頃のりしゃこは、沢尻エリカのデビュー当時に勝てるほどの可愛さ。


と、まあ挙げればキリがないわけで、無理やりと言われればそうなのかも。
でもあえて言うならば、ハロプロファンの中にはこういう聴き方をする人が一定数存在します。

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つんくのつくった曲を最初に聴くとき、直観的にこれイイな!と思うことは正直10回に1回もない。
大概最初の印象は「微妙、、」っていう具合だ。

だが不思議なことに仕方なく聴いていると、だんだんといい曲に聞こえてくる。かっこいいと思ってしまう自分がいる。ここらがいわゆるハロプロファンがいう「つんくの作る曲はスルメが多い」と言われる所以です。もちろん”スルメ”とは、聴けば聴くほど良くなっていくという意味である。

最近、というか国民的ヒットが生まれなくなってきた90年代(国民的ヒットなんて今の時代はあり得ない話なのだが)
この時期JPOPには、サビから始まる曲が極端に増えます。
なぜかというと、
それまでA→B→サビみたいな、曲作りのひな型があったわけだが、CDやウォークマンが完全に普及し、音楽以外にも娯楽があふれ始め、だれもが飽きたら手軽に次の曲に早送りできる環境になってしまったが故に、再生を推した最初の数秒でどれだけ耳にフックをかけられるかが重要視されはじめたのである。だからこのときあたりから、サビ→A→Bみたいな制作手法がヒットメーカには求められたのである。

別にどっちがいいというわけではないし、古今東西問わず昔のヒット曲でもサビから始まる曲はいくらでもあるが、それと、このリスナーの環境変化による一発目でフックをかけなければいけないという話は別である。

例えば筆者が友人に好きなアイドルの曲をすすめても、いい感想がもらえることはめったにない。まあ別にいい・悪い・好き・嫌いとかは人それぞれどうでもいいのだが、
気になっているのは、いかに耳をフラットにして聴けるか、ってことである。

他人に聴き方を強制するつもりはないし、まがりにもアイドル、偏見はあるでしょう。偏見はよろしい!アイドルとはカウンターカルチャーなので多かれ少なかれ偏見の目で見られなければならない。アイドルはメインストリームに対するカウンターカルチャー。そういう意味ではアイドルってパンクだよね。

筆者は音楽が好きだから極力偏見は取り除いて、フラットな耳で音楽を聞こうとする。完全にフラットは無理だから出来る限りね。音楽聴くときにそんなこと考えないよ、って人が普通だと思いますが、そんな皆さんに一回やってもらいたいのはこちら。

  1. 変な曲のタイトルに紛らわされない。
  2. アイドルの声を脳内で切ってみる。
  3. 歌詞を聴かない。洋楽を聴いてるんだ、くらいの感覚で。

1.変な曲のタイトルに紛らわされない。
これが一番難しいんだけど、アイドルの曲のタイトルって変なのが多い。
特につんくがつけるタイトルは「この地球の平和を本気で願っているんだよ」とか「ピョコピョコウルトラ」とか「ブスにならない哲学」とか、なんやねんそれ!てタイトルばかりだから困りものである。
タイトルにビビらないでほしい(笑)正直筆者もつんくのつけるタイトルは、初めて聞く人には敷居が高いだろ、と思っている。

2.アイドルの声を脳内で切ってみる。
これ重要ね。アイドルの声って好き嫌いがあるとおもうから、特に女性のみなさんは、ブってる同性の声は嫌いだと思いますが、これも一回脳内でOFFってみてください。
アイドルの声ってだけで耳が拒絶反応を示す人って意外と多いですからね。あれ損してますよ。
「音楽」っていう総体で考えるともちろん歌い手の声って重要なんですけど、今回は「曲」の話をしていますので、一回ボーカルをOFFにするか、自分の好きな歌手が歌っているところを想像しましょう。

3.歌詞を聴かない。洋楽を聴いてるんだ、くらいの感覚で。
これも出来ない人が多い。洋楽に慣れてないと出来ない、というのは、英語が完璧な日本人はのぞいて、大概の日本人が洋楽を聴くとき意味と言うのは重要視されず、脳内で英詩がフレーズ化します。なぜかと言うと意味がわからないから、歌詞としては耳に入ってこないで、曲の一部として耳に入ってくるかと思います。それと同じ要領でハロプロの曲を聴いてみてください。
昔どこかで聞いたことあるけど、ハロプロファンには洋楽マニアが比較的多いと言われていますので、割とそういう聴き方されているんじゃないかと筆者は踏んでいます。
実際つんくも歌謡曲的なメロディーをつけますが、バックミュージックは80年代のダンスミュージックとかハウス・テクノが多いですし、そうではない場合でも要所要所ギミック的に取り入れています。

そこまで出来れば、8割くらいの作業は完了です。
あとは各々好きなアイドルやメンバーの個性を楽しめばいいのです。

そんな聴き方しないって?いいんじゃないですか?反論はしません。

*1:ここで言う音楽の参照機能とは、「このフレーズ、あの曲のやつだ〜」っていう歓喜を呼び起こす機能のことです。