Modern Age Idol

ハロプロ/AKB/原宿駅前パーティーズ/ニコモ/子役。たまにアイドル業界のことについて考えます

2020年のアイドル業界についての予測

年末に8割書きかけて力尽きたのですが公開します。。

 

2017年も残す所あと1ヶ月ちょっととなりました。個人としては毎週、原宿駅前ステージに行くだけで、他の現場に行くことはほとんどありませんでした。オタクとしてはそろそろ潮時ということなのかもしれない。

さて特に深い意味はないですが、タイトルにもある通りアイドル業界、或いはアイドルという存在自体が今後3〜4年でどう変化するのかについて考えてみたいと思います。

ヲタクの過ごし方はどうなる?

アイドル業界が存続するという前提に立つためには、まずヲタクの過ごし方を考えなければなりません。ヲタクの過ごし方によって、アイドルという職業自体が消える可能性すらあります。

そもそもヲタクは増えるのか。

AKB出現以降、アイドルオタクの市場規模は年々拡大していますが、 今後も増え続けることが予想されます。一番大きな要因は、我々の余暇時間の増大でしょう。

AI(人工知能)の進歩により、全体として働く時間は減ることが予想されます。つまり暇です。我々は暇をつぶすためにアイドルを見に行ったり応援したりしていると言っても過言ではありません。

なので今後人生の充実を考えるにあたって、趣味の持ち方や余暇の過ごし方というものの重要性が改めて認識されると思います。今まで50歳くらいまでは仕事一本だった人も、もっと若い頃から余暇を楽しむということを考えるはずです。

そうなってくると、一瞬で消費されるモノよりも、記憶に残る体験に消費が移行します。(すでに移行してますね)

コミュニティ、承認欲求

家族や地域のコミュニティが分断され、年々、個人としての生きがいや自己実現に対する欲求が高まっています。一方で人間は社会的な動物であることから、コミュニティを復活させようという動きもあるようです。色々なところで指摘されていますが、個人の意向が尊重されつつも、居心地の良い繋がりや居場所が求められているのが現代です。

代表例でいうとツイッター。お互いの素性について詳しくは知らないけど、タイムラインに行くといつもいるみたいな、ネットワーク理論で言うところの弱い繋がりと呼ばれる関係が増えて行くでしょう。

オタクのコミュニティはまさにそれです。お互い本名も素性もあまり知らないけど、ある特定の話題になれば、友達よりも深く喋れるといった経験はオタクなら誰もが身に覚えあるでしょう。

なので、今後も強い繋がりが薄まれば薄まるほど、弱い繋がりの数を増やすことで我々は帰属欲求を満たすことができます。

また承認欲求というものも、昔からあるものの注目され出したのは最近です。モノではなく、私自身をもっと見てほしい、知ってほしいという欲求は、SNSで隣家の芝生が可視化されればされるほど、強くなります。そういった中で趣味は比較的承認を満たすのに便利です。またアイドルやタレントといったある程度知名度がある存在からの認知というのも我々の承認欲求を満たします。

我々はお金がそんなになくても生活できる現代に生きていますが、誰かに見てほしいという欲求は日に日に増しているような気がします。誰からも頼まれてないのにインスタにセンスの良い写真を載せたり、ツイッターでいいことを言ったりするのはまさにその表れです。

 ちなみに余談ですが、マズロー五段階欲求のうち、最高位の自己実現の先には実は6つ目の自己超越というものがあります。これは我を忘れて目的にのみ没頭する行為です。

ほとんどのヲタクは我を捨てられず認知されたいだの、シャッターを切ることでバキバキになったりしてますが、たまにヲタクの中にも、何の見返りも求めず、アイドルから好かれてもないのに熱心に通い続ける、無償の愛を注いでいるおじさんが存在することも事実です。

一応ヲタクをやっている以上、目指すべき姿はあれなんだろうな、という気もしています。

アイドル”みたいな子”は増え続ける

さて、ここまでヲタクについて見てきましたが、アイドルの方はどうでしょうか。オタクから見るとアイドルブームは一時期よりも落ち着いているという見方もありますが、現在のアイドルブームはAKBが作った一過性のブームなのでしょうか。

AKBが流行る前、モーニング娘が活躍した90年代、その前は冬の時代と呼ばれたアイドル業界。

スター不在と呼ばれる今の時代、主なターゲットである若い人がテレビを見ないことから、今後モーニング娘のように華々しくテレビで活躍するアイドルというのは出てこないかもしれません。

一方、1人1台スマートフォンを持つ時代です。スマートフォンは、極論個人で番組(メディア)を持つことができるツールです。現在もshowroomやツイキャスなどを使って発信してるアイドル、ないしタレント見習いは大勢いますが、スマートフォンやGopro、ドローンなどの機材が安価に、高性能化するほど、個人の発信力が強くなるので、おそらくアイドル"みたいな"子は増え続けるでしょう。("みたいな"というのがポイントです)

 

AKB48誕生とTwitterなどのSNSの台頭する時期が時を同じくしたように、アイドルの発展を考えることは同時にテクノロジーの進化を考えることでもあります。つまりテクノロジーとアイドルは不可分なのです。

 

2010年代の流れとして、AKB48誕生からアイドル戦国時代(地方アイドルの台頭)、現在ではアイドル戦国時代は終わったと言われていますが、アイドル"みたいな"子の数を考えると、正直ここ2〜3年でもかなり増えたのではないでしょうか。(showroomのアイドルカテゴリの登録者数推移が分かる方教えてほしいです)

薄々気づいている方も多いと思いますが、アイドルという概念は溶けて消え始めています。誰でもアイドルを名乗れてしまう時代に、アイドルの定義はないし、今後、昔の古き良きアイドル像を求めることは難しいかもしれません。古き良きアイドル像は、下手をすると(恋愛禁止を謳っている)AKB48が最後なのかもしれません。 

まとめ

汎用的な結論にはなりますが、欅坂・乃木坂の台頭で分かる通り、テレビを使って大々的に活躍するアイドルと、パーソナライズドされたアイドル、つまり自分だけが知ってる局所的アイドルの二極化、もしくはその中間にあたる"アイドルのようななにか"が増えていくことは間違いないでしょう。(K-POPアイドルは2017年現在では世界を席巻していますが、2020年の日本においてはどれくらいのパワーを持っているかは正直分かりません)

その中でもパーソナライズドされたアイドル、one of themとしてのファンではなく、one to one の関係が作れるアイドルが増えるし、そういう子たちが力を持っていくことは想像に難くありません。

 showroomのような自分を宣伝できる場、承認欲求を簡単に満たせる場やツールはこれからのアイドルをやる上では必須のツールになるでしょう。

 

2020年。自宅のスマートスピーカーでテレビをつければ、アイドルの生配信を見ることができる。VRゴーグルをつければ、あたかも目の前にいるように。

5G回線やWi-Fiが完璧につながる電車でスマートフォンをチェックすれば高画質遅延なしのアイドル生配信が見られ、念じるだけでコメントが飛ばされコミュニケーションがリアルタイムにとれる。

究極ライブ会場に足を運ぶ必要はなくなるし、行けなかった多くの人が自宅のVRでライブを楽しむ光景は想像に難くない。

一方で、だからこそライブ会場や、握手会に人は足を運ぶ。オンラインだけの繋がりでは満足できない人たちは、コミュニティや、そこでしか体験できないことにたくさんのお金を払う。

 

最後になりますが、2020年にはCDというフォーマットが消えてくれればいいなと切に願います。あの円盤が諸悪の根源だからです。なぜ人はCDを買って握手会に行かなければならないのでしょうか。風俗は金払ったら行けるのに、なぜ握手会だけCDが必要なのか。この年末本気で考えみましたが、理由が見つかりませんでした。なぜ事務所がCDを売るのをやめないのか。オタクが買うからだ。買うのやめろバカ。