Modern Age Idol

アイドルオタクがアイドル業界について解説します

秋元康の書く詞について

秋元康の書く詞は一見なんの変哲もないポップソングの歌詞のようですが、そのとき歌ってるメンバーと自分との関係性と、己の最も高まる気持ちが曲中にシンクロした瞬間、とても神秘的な宗教体験が味わえます。私は過去そういう体験をライブ中何回も味わいました。あれはお布施を払わないと体験できないんじゃないかと思うわけです。

しかしそんな自分でも「完全な男目線から注がれる、女子への一方的な幻想」を反映した歌詞、つまりジェンダーもへったくれもなく、もはや清々しいほど男の欲望ド直球な詞に対して、たまに気持ち悪いと思うことがあります。

でも秋元康の青春時代を想像するだに、なぜそういう歌詞が生まれるのか理解できます。

彼の風貌から察するに、若かりし頃全くモテなかったはずで、つまりは今で言うところのオタクだったと思うんです。モテるやつ、イケてるやつに対してのあまりいい感情は持っていなかったはず。それが時を経て放送作家として成功を治め、モテなかった青春時代を見事に返上し、ついには自分がプロデュースするアイドルグループのメンバーと結婚した。それで終われば良かったんだけど、彼の溜まった恨みはそれで終わるようなレベルじゃなかったんですね。

秋元康の書く詞からは男に対するメッセージは微塵も感じられない。そこにあるのは当時自分を見下したイケてる女性への恨みひがみ。だから一見何の変哲もない薄っぺらいラブソングのような歌詞に、モテない男が共感できるんです。

アイドルオタクは女好きだと思われがちですが、実は逆で、ミソジニー女性嫌悪)の方が多いんですよね。女性を「モノ」として見ることができるからこそ、女性の性を商品として「楽しく」売買できるわけです。この楽しさは、いやらしい気持ちというよりは、ホントにただ楽しいだけのことが多い。だからこそ根深い問題なわけなんですが。

AKBが女性から嫌われるのは、大して可愛くもないのにチヤホヤされてるからだと思いますが、そりゃあ当時自分に優しくしてくれなかった上位カースト女性への、秋元康からの壮大な復讐装置としてのAKBなんだから仕方ないと思うんですよ。

人間、若い頃に「異性関係」でこじらせるとすごく厄介になります。下手な恨みは買わないように、まわりの人には優しくしたい。そう思います。